結婚という「幸せ」―日本の女性誌における結婚をめぐる言説
2009年1月年 - 2013年11月
女性の未婚化・晩婚化・非婚化の背景には、仕事と家庭の両立が困難だという事情があるといわれている。また日本では変化を主導する主体として女性が強調されてきた。本研究プロジェクトの目的は、女性雑誌に現れる結婚言説を明らかにすることである。メディアは読者を社会化するエージェントの役割を果たすという重要な機能を持つにもかかわらず、結婚や子どもを持つことに対する女性の考え方の考察にメディア分析を取り入れたものはまだ少ない。
本研究では、過去30年間に発刊されてきた女性誌(アンアン、モア、クロワッサン、婦人公論)を取り上げ、個々の雑誌において結婚という「幸せ」に関する考え方がどのように変化しているのかを探る。これらのテーマを扱った記事に関する定性的・定量的内容分析を行い、それぞれの雑誌がターゲットとする読者層ごとにどのようなメッセージを発しているのかについて比較検討する。