「幸せ」をめぐる政治・宗教団体とその政治活動
2009年1月年 - 2011年9月
宗教団体と政治には共通点がある。共によりよい人生を約束している。両者が用いる言葉や概念はそれぞれ異なるものの、共通点が多い。日本における政治家と政党のマニフェスト(政権公約)には通常3つの点が含まれている。安心、安全、安定だ。宗教団体は、たいてい専門用語でより複雑に表現していることが多いが、彼らの教えも、また聖域(安全)、安定、心の平和(安心)について言及している。宗教と政治の両面において、よりよい人生への約束は、基本的な人間本来の欲望からきていると言えよう。宗教と政治の決定的な違いはというと、宗教は別世界について言及しているということだ。精神的な救済の約束が、宗教の教えの不可欠な要素である。よって、宗教および宗教団体は、政治とは異なるという印象が強く、それが両者とも人間社会と現世における機関であるという簡単な事実を覆い隠してきた。当の宗教団体を見れば、明らかだ。宗教団体は、自分たちの信条を、社会をよくするための道具として普及活動を行っているのだ。宗教団体は日本を、より住みやすい国にするために、政治に参入していると言っていいだろう。このプロジェクトでは、日本における宗教団体とその政治活動の形態に焦点をあてる。
このプロジェクトは中央大学総合政策部との共催で行っています。
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アクセル・クライン (until 2015年11月)
日本学、政治学