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Deutsches Institut für Japanstudien

日本経済の将来性

 1969年12月年 - 2007年4月

日本経済は危機に瀕している。工業生産高は減少し、株式市場は安値が続き、国内総生産はマイナス成長を示し、長引く消費の低迷、増大する失業率、膨れ上がる公共部門債務、さらに再び金融市場が不安定になるなど、マイナス傾向を示す経済データが重苦しい。こうしたデータを総合してみると、1990年に「バブル」がはじけて以来この国を覆う不景気から立ち直り、再び安定成長過程に入る気配からは程遠い日本経済の光景が浮かび上がる。

 日本が現在経済危機にあるということに間違いはないが、こうした発言は現在の経済状況を的確に表現しているとは言えない。実際には、一般的傾向の陰で様々な経済分野で多様な発展が繰り広げられているからである。DIJ 経済研究部では、まずこの一般的論調と実際の隔たりに迫り、調査対象として選出した分野がこうした経済環境の中でどのように課題に対応しているのかを探り出そうとしている。そのために、

  • 戦略の変更
  • 組織構成の変更
  • 新しい企業の誕生
  • 外的条件 (規格、標準など) の変更への対応

といったテーマを基に日本経済の弱点を見定め、同時にどのような可能性が潜んでおり注視すべきかを浮き彫りにする。この経済研究部のプロジェクトでは研究対象産業を選出するにあたって、次の分野に照準を合わせている:

  • 日本企業が世界の強豪と目されている分野 (自動車、 電子・電気工業、 (移動)通信)
  • 日本企業が遅れをとっている分野 (バイオテクノロジー、金融市場、環境保護)

これら二つの非常に様子の異なる分野を集中的に分析することによって、同様に明確な説得力のある研究成果が得られることを期待するものである。

 プロジェクトの個々の分野で用いる研究方法は、それぞれの設問に応じて適切なものを採用する。このプロジェクトの特徴は、企業との面談調査に加え、政界や経済界の意思決定者との面談調査を含む広範なフィールドワークである。ケーススタディは当プロジェクトに欠かせないものであり、それぞれの発展、展開の様子を実例を基に明らかにするためにも有用である。


スタッフ

ハラルト・コンラット ハラルト・コンラット (until 2018年6月)
社会・経済学

ハラルト・ドレス ハラルト・ドレス (until 2006年7月)
経済学

ルネ・ハーク ルネ・ハーク (until 2005年10月)
経済学

アンドレアス・メルケ アンドレアス・メルケ (until 2006年8月)
経済学