Deutsches Institut für Japanstudien nav lang search
日本語EnglishDeutsch
Deutsches Institut für Japanstudien

成年後見制度

 2007年1月年 - 2015年10月

先進国の中でも高齢化が最も著しい日本。2010年には高齢化率が22.57%になり、65歳以上の高齢者が人口の5人に1人を占めるようになった。国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口によると、日本の高齢化率は2035年には33.7%に、そして2055年には40.5% に達する見込みである。この急速な高齢化に伴う諸問題の一つが認知症、知的障害あるいは精神障害により判断能力が不十分な人の日常生活の支援である。

戦後の核家族化および近年の少子化、女性の社会進出、さらには65歳以上人口に占める単独世帯ならびに夫婦のみ世帯数の増加が進む中、家族に支援を期待することは次第に困難になる状況にある。現在、認知症患者数は推計200万人に達しており、さらにその他の判断脳力が不十分で支援を必要とする人を含めると約500万人いると言われている。日本ではこれらの認知症高齢者や障害者に対する支援のために、旧来の禁治産・準禁治産制度を改め、2000年に新しい成年後見制度を施行した。しかし、500万人に及ぶと言われている成年後見制度の潜在的利用者に対し過去10年間の利用者は約17万人に過ぎない。これに対して、1992年に施行されたドイツの世話法の利用者数は最初の10年間で既に120万人に上り、2009年には130万人が世話を受けている。

本プロジェクトでは、日本における成年後見制度利用の低迷、医療同意の問題および市民後見人養成と市民後見人の活動に関する課題についてとドイツの世話法と日本の成年後見制度との比較を通して検討する。


イベント

2010年9月29日
シンポジウム・会議
Betreuungsrecht

スタッフ

安藤 淳子 (until 2015年11月)
歴史学