人口動態変化による世代間のギャップと新階層格差社会
2005年3月年 - 2006年11月
1990年代後半までの社会科学研究においては、現代日本は階層のない社会、また貧富の格差がない社会であるとイメージされていた。戦後の日本社会における「総中流意識」の成立の主因としては、社会各層において中間階級の生活様式が標準化されたことが挙げられる。人口動態の変化に伴って「総中流階級」は解体されつつあり、それに従って「新階級社会日本」または「不平等社会日本」という言説も議論されるようになった。日本社会格差論の中で問われている最も大きな問題は社会的な安定の解消、そしてとくに若い世代における職業訓練度の低さである。研究プロジェクトにおいてはとくに日本の若い世代を取り巻く社会条件の変化に着目し、日本における世代間ギャップの問題を分析する。
スタッフ
アネッテ・シャート=ザイフェルト (until 2006年11月)
社会科学