図書室
概 要
ドイツ日本研究所図書室は研究所附設の図書室であり、ドイツ語で書かれた日本に関する資料を収集する専門図書館として1988年に開設されました。最近は書庫の縮小に伴って、開設当初からの収書方針を変更して、古書・稀覯書の収集に重点を移しています。日独交流・日欧交流に関する文献を重点的に収集し、また研究所の共同研究プロジェクト等の研究活動を支援するサービスも提供しています。 稀覯書のデジタル化を目指していますが、まずは第一次世界大戦中に青島で捕らえられ、日本に護送されたドイツ人俘虜に関する一次史料である「板東コレクション」をデジタル化して公開しています。 蔵書管理はコンピュータで行ない、所蔵している図書の書誌情報のみならず、図書に所収された論文、受入雑誌タイトル、雑誌に掲載された論文、抜刷もすべてデータベース化しています。図書と雑誌はCiNiiにも登録されています。1989 年から専門図書館協議会の正会員となり、国内の図書館間相互貸借(ILL)にも加入しています。図書室OPACは2000年秋からインターネット検索が可能になりました。
図書資料:20181冊(内、抜刷は1058件)
雑誌資料:18442冊
雑誌タイトル: 390 誌 (継続して受け入れているのは82誌)
(2021年11月現在)
図書室は著作権法第31条の図書館資料の複製が認められる施設に指定されており、2019年から国立国会図書館の図書館向けデジタル化資料送信サービス(図書館送信)の参加館になりました。
資料の貸出:図書室での貸出は行なっておりません。貸出は図書館間相互貸借(ILL)でのみ受け付けていますが、所属機関のない個人の方は担当者にご相談下さい。
資料等の利用
- 参考図書:洋書・和書の区別なく、概ね日本十進分類法(NDC)新訂8版に従って分類されています。
- 図書:受入順に配架(資料の大きさによりABCに分類)。開架式。
- 雑誌:雑誌タイトル順に配架。開架式。
- 抜刷:図書室内の事務室で管理しています。司書に申し出て下さい。
- 貴重書:所蔵番号に「sekr.」と記載されています。閲覧のみ可能です。別置していますので、閲覧を希望する場合には事前にご連絡下さい。
- 所蔵番号に「PH」「PR」「W」が付されている図書は研究室利用です。利用 を希望する際は司書に申し出て下さい。
図書室OPAC (http://dijbib.dijtokyo.org/)
- 1999年秋に、開設当初より入力していた旧OPACからすべてのデータを移行しました。
- 旧OPACは欧文で入力するソフトでしたので、日本語の書誌データはローマ字読みで入力されていました。1999年秋以降に所蔵登録された日本語の書誌データは日本語で入力されていますが、それ以前のデータは日本語への変換作業が数年かかると思われますので、検索語はローマ字で入力して下さい。→詳しくはOPACの検索方法を参照のこと。
板東コレクション バーチャル展覧会と所蔵資料紹介 (http://bando.dijtokyo.org)
ご注意:このコレクションは2021年末からベルリン国立図書館 (Staatsbibliothek zu Berlin-PK, Ostasienabteilung)に寄託されており、そこで再デジタル化が行われます(”Bandō-Sammlung des DIJ nun in Berlin” 、Crossasia-Blog、2022年3月30日もご参照ください [ドイツ語])。このウェッブサイドに掲載している板東コレクションに関するお問い合わせは、資料を寄託しているベルリン国立図書館にお願いいたします(Ostasienabt@sbb.spk-berlin.de)。
第一次世界大戦中の1917 年に、ドイツの租借地であった中国・山東半島の青島(チンタオ)が陥落した後、約千人のドイツ兵が「板東俘虜収容所」に収容されました。ドイツ人俘虜たちは1920年に解放されるまで、日本人の収容所長等の厚意により様々な文化的な活動を行なうことが許されました。収容所内にはスポーツクラブ、ボーリング場、レストラン、パン屋などがあり、オーケストラによる演奏会や劇も上演されていました。
ドイツ日本研究所図書室は、1998年から収集し始めたこれらの全ての資料を「日本におけるドイツ年 2005/2006」を期に、「バーチャル展覧会と所蔵資料紹介」として画像データベース化しました。画像データは拡大機能により細部までご覧いただけます。また、バーチャル展覧会では収容所内での生活を紹介しています。
板東コレクションは収容所内の印刷所で印刷・発行された新聞、図書、地図、劇や演奏会のプログラム、絵葉書、そして写真など多岐にわたる資料で構成されていますが、板東だけでなく、久留米、丸亀、習志野、徳島などの収容所に関する資料も含まれています。
利用案内
利用資格:どなたでも。ただし、研究のための利用に限ります。
資料の貸出:図書室での貸出は行なっておりません。貸出は図書館間相互貸借(ILL)でのみ受け付けていますが、所属機関のない個人の方は担当者にご相談下さい。
Please note
2012年11月1日から図書室の利用は予約制になります。利用を希望される方は電話、メールでお知らせ下さい。
営業時間
開館時間:月曜日~金曜日 午前10時~午後4時
休館日: 土曜日、日曜日、祝日、復活祭、クリスマス、年末年始
担当
ドイツ日本研究所図書室
司書 長嶺陽子
03-3222-5273(日本語による照会のみ)
03-3222-5077(代表)
03-3222-5420(図書室宛と明記)
dijbibli@dijtokyo.org