Disability and Culture - New Issues in Japanese Studies (障害と文化 - 日本研究における新しい論点)
1998年11月11日
Maike Roeder, Bonn University/Gakugei University
ドイツ-日本研究所は来たる11月11日、第2回目の社会科学ワークショップを開催する。今回は障害者研究問題を取り上げ、日本研究の範囲内でその意義に中心を置く。例えば社会運動理論、文化人類学、教育科学と健康学、そして法社会学のような社会科学の多くの分野において、現在、しだいに障害者テーマに注意が払われるようになった。障害を持つ人々は、身体及び精神障害者の烙印を押されたことに反対する社会政治的な運動に参加している。日本において障害と文化の問題は、教育、社会政策、職場、社会運動の中で主要な役割を演じることから始まった。
社会学研究者の新しい世代は、目下東京で障害者研究を行っている。このワークショップでは、現存の日本研究に基づいた経験による理論的な研究をしている3人の代表が、このテーマについてより学際的に比較の観点で取り組む。
エール大学で人類学を研究している中村かれんは、「手話ファシズム-アイデンティティ政策と日本聴覚障害者史」をテーマとした日本の聾唖者運動についての研究を紹介する。 ボン大学及び学芸大学で日本学を研究しているマイケ・ロエダは、障害者のための人間形成と養成専門プログラム「学校から職場へ-障害者の雇用促進について」を発表する。 ハワイ大学及びドイツ-日本研究所の研究生として政治学を研究しているカタリーナ・ハイヤーは、障害法と平等論「平等と相違の間で-日本の障害法」について論じる。 これらの講演は英語で行われるが、その後日本語または英語での討論を可能にするために日本語のレジュメを用意する。多くの方々の参加を心より歓迎し、各方面の関心ある参加者とこの重要かつ新しいテーマについて活気ある討論を展開できるよう願っている。