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場所
早稲田大学国際会議場
Co-organizer
フリードリッヒ・エーベルト財団、早稲田大学現代政治経済研究所
貿易摩擦の政治経済学
1993年12月11日 - 1993年12月12日
現在、貿易政策の諸問題は国際政治の焦点となった。これは世界経済の統合が進んだ結果であることは言うまでもない。各国間の経済関係が活発かつ強化されたことにより貿易摩擦も拡大した。そして過去の焦点であった物品貿易への関税やコオーター制に代わって、新たな課題が登場してきた。すなわち、サービス貿易の自由化、知的所有権の保護、政府調達、規制措置、国内競争政策、技術規格などである。問題点の移行に伴って解決のための政策プロセスとその手段も多様化し、その内容は従来の一方的な対策はもとより、二国間あるいは多国間の継続的かつ集中的な交渉や国内規制改革にまで至っている。このように課題や戦略が多様化するなかで、貿易政策の問題解決への各国のアプローチが、その国の政治・行政制度や歴史、または世界貿易における位置付け等によって互いに異なることは当然とも言える。
発表
1日目 1993年12月11日 (土)
第1セッション:日本の貿易政策
日本の貿易政策と政治システム
大山 耕輔(筑波大学)
貿易政策を左右する国内外の決定要因
根津 利三郎(通商産業省)
第2セッション:アメリカの貿易政策
アメリカ貿易戦略における二国間交渉と地域主義
Kenneth Oye(マサチューセッツ工科大学)
アメリカの貿易政策の背景にある理性
Jonathan Aronson
第3セッション:ECの貿易政策
ECの貿易政策―そのいくつかの特徴
Hans-Peter Fröhlich(ドイツ-経済研究所)
ECの貿易政策:日本に対する12カ国―対立から強調へ―
Wolfgang Papa(EC委員会、ブリュッセル)
パネル・ディスカッション
日本、アメリカ、ECの貿易政策の類似点と特殊性
2日目 1993年12月12日 (日)
第4セッション:争点1 農業
農業における政府介入の歴史的背景と農業交渉の妥協点
堀口 健治(早稲田大学)
日本の農産物貿易と農業政策
渡辺 好明(農林水産省)
ECの農業政策と国際農業貿易における影響
Adolf Weber(キール大学)
第5セッション:争点2 ハイテク
ハイテク貿易に対する政府の役割
Glen S. Fukushima(AT&T日本)
ハイテク産業に対する官僚政策
Maurice Bourène (EC委員会東京代表部)
ハイテク製品の国際市場における対ダンピング政策の分析
清野 一治(早稲田大学)
第6セッション:摩擦解消の手段
日米構造問題協議 ―貿易摩擦解消のモデルか?
山本 武彦(早稲田大学)
市場開放の手段としての競争政策